複数の精油を組み合わせてオリジナルの香りをつくることも、アロマをより深く楽しむ方法のひとつ。
とはいえ…
いつも同じような香りになる
香水のような香りがでない
オリジナリティがでない などなど…
精油のブレンドに対して悩みを抱えている方も多くいるかと思います。
香水のような洗練された香りを出すブレンドのヒント
嗅覚の疲労回復方法
香りで温度を感じる、ブレンドのポイント
精油をブレンドするための様々なコツについて書いてるので、是非参考にしてみてください。
精油のブレンドだけで香水のような洗練さを出す
精油をブレンドして香水のような香りを出そうと、香水作りにチャレンジしてみた人も多いとは思いますが、
香水のような洗練さを出すのは、なかなかに難しいです。
香水のような調和のとれた香りに近づけるために、次のことを意識してブレンドに挑戦してみてください。
それは、香水のような「洗練さ」を「意外性」と捉えること。
洗練さ=意外性
たとえば、ローズマリーやユーカリといったハーブ調の葉の香りに、意外性のあるスモーキーで甘く神聖な香りがする「ガルバナム」の精油を加えてみる。
ガルバナムはグリーンノートではあるものの、香りは土のカ強さが感じられ、シャネルの名香「No.19」などに使用されている精油としても有名です。
シャネルの名香「No.19」は、華やかな香りのするジャスミンと、ウッディーノートのアコードをベースにガルバナムが個性を演出しています。
シャネルの名香「No.19」
ブレンドの組み合わせにおいて、異質なものを加えることで印象がぐっと深まります。
名香に使われている精油を調べてみると、洗練した香水作りのヒントが見つかるかもしれません。
精油のブレンドをするオススメの順番
ブレンドをする際、やみくもに精油を加えていく足し算式のブレンドをする人も多いかと思いますが、この足し算式のブレンド方法はあまりオススメしません。
具体的な方法としては、、、
まずはブレンドの前に作りたい香りのイメージをしっかりと明確にし、トップ・ ミドル・ベースの構想を立てる。
まずは感性をつかって香りのイメージを明確にすることが1番重要です。
そして、それら3種類の精油を使い、配合の割合を変えたパターンを3つ作り、その3つの中から1番イメージに近いアコード(調和)を選び、ほかの精油を足してみます。
そうして、時間とともに変化する新たな香りのハーモニーを発見できるので、
香りの変化を楽しみながら実際につくって試してみてください。
アロマオイル(精油)を香りのノートからブレンドする手順
ここからは、アロマインストラクターのナビが、3つの精油を使って、香りのノートを元にブレンドを行う方法を解説していきます。
香りの特徴や変化をイメージしながら読んでみてくださいね。
アロマのブレンドにチャレンジ
いつ、どんな気分の時に香りを楽しみたいかなど、シーンにあわせて精油をえらんでいきましょう。
1日のおわりに、幸福感に満たされる甘い香りがいいな
今回はこの3つの精油をセレクト!
精油それぞれの香りノートを調べます。
調べ方はアロマテラピーについて書かれている本やネットで精油名を検索して調べることができます。
先ほど紹介した図に当てはめていくと
こんな感じになりました
ここからいよいよ、選んだ3つの精油でノートを参考にブレンドしていきます。
比率を変えた3パターンのブレンドを作ってみましょう。
精油をブレンドする際、トップ 4:ミドル 4:ベース 2でブレンドするのが香りのバランスが良いとされています。
トップ:ミドル:ベース=4:4:2
まずは、この基本の比率をブレンド1として、パターン2,3は、少し比率をかえてアレンジしてみましょう。
パターン1 | パターン2 | パターン3 | |
---|---|---|---|
ベルガモット | 4 | 4 | 3 |
ラベンダー | 4 | 3 | 5 |
イランイラン | 2 | 3 | 2 |
基本の比率 | 甘さ重視 | 爽やかさ重視 |
3つの中から最初にイメージした香りに1番近いパターンのものを選びます。
必要なら、そこへ他の精油を足して、より理想の香りに近づけていきましょう。
華やかさがほしいから、ゼラニウムをプラスしました。
ちなみにゼラニウムはミドルノートの香りです。
アロマオイルのブレンド完成
基本の比率はありますが、ブレンドに正解はありません。
ブレンドを楽しみながら試していくことで、自分好みの香りがブレンドできるようになります。
解説した方法を参考にあなただけのとっておきブレンドを作り出してくださいね。
ブレンド時に精油の香りを嗅きすぎて鼻が疲れてしまった時のリフレッシュ方法
ブレンド時では精油選びにおいて香りを確かめる際に香りを嗅ぎすぎて鼻が疲れてしまうことがあります。
そんな時はどうしたらいいのか?
嗅覚疲労の対象法って?
- 精油の嗅ぎ過ぎで香りが感じ取りにくくなってきた!
-
いちど精油から離れ、脳も身体も休ませて感覚をリセットしましょう。
1番オーソドックスな方法としては、コーヒー豆の香りを嗅いで鼻をリセットする方法です。
その他の嗅覚リセット法
- 窓を開けて外の空気を吸う
- 音楽を聴いてリフレッシュする
いちど精油から離れ、脳も身体も休ませて感覚をリセットさせるのがブレンド時においてはいちばんの嗅覚リセットに繋がります。
コーヒー豆の香りを嗅ぐのがいいともいわれていますが、ブレンドが上手な人はなるべくにおいを嗅がないようにする方法をとっている人も多いです。
香りでオリジナリティを出すコツ
香りでオリジナリティを出すコツとしては、
「香調の違う精油」や「普段から自分があまり使わない精油」をトップノート にあえて入れてみるのもオススメ。
先程お伝えしたガルバナム同様、意外性のある精油を加えることと、普段から自分があまり使わないような精油をトップノートにすることで意外性が加わりオリジナリティが出しやすくなります。
また、カルダモンやプチグレンなどの個性的な香りの精油はトップノートとしてのアクセントになりやすく、オリジナリティーを出すのに役立ちます。
創作とは…
異なるものを組み合わせ、
斬新な工夫が新しい働きをつくること
種類や特性、自分の好き嫌いに偏らず、感覚や想像力を豊かにして、この香りにあの香りを加えたらどんな香りが生まれるだろう…
そんな想像をして、楽しみながらブレンドを実践してみると驚くほどオリジナリティ溢れるブレンドが見つかることもあります。
香りに対して嗅覚(五感)を鍛える方法
嗅覚が良いとブレンドしやすくなるのは事実であるため、普段から嗅覚を鍛えておくこともブレンドのコツとして挙げられます。
嗅覚を鍛える方法を端的にお伝えするなら、精油だけではなく、原料となる植物やさまざまな素材の香りを嗅ぎ、その香りを感じて脳にインプットさせること。
具体的には、様々な素材の香りを嗅いだ際に、その香りを表現したりイメージしたりすることで脳にインプットしやすくなります。
それを実践するだけで、嗅覚は自ずと鍛えられていきます。
また、嗅覚は五感のうちの1つですが、嗅覚だけではなくほかの感覚も鍛えることも嗅覚を鍛えることに繋がります。
「香り」 という枠のなかだけで考えると、想像の範囲が狭くなってしまうため、ブレンドをしていくには五感を全てを整え鍛えていくと香りをイメージしやすくなります。
五感を鍛える方法
- 歌詞のない音楽を聴く(聴覚)
- たくさんの食材を味わう(味覚&嗅覚)
- 自然のものに触れる(触覚) など…
そこで感じたことを香りで表現するにはどうするか、想像力を豊かにすることがセンスを鍛える ことになります。
精油を用いてヨガのように呼吸と身体動作を連動させることも五感を整えるのには最適です。
アロマテラピーとヨガは相性ぴったり!
また、日本調香技術普及協会に「原香景」と呼ばれている言葉があるように、「あの時のあの香り」と振り返られる経験をできるだけ増やし、
香りを記憶に刻んで、それを再現することを行ってみることでも感覚はみるみるうちに鍛えられていきます。
冷たさや暖かさなど、香りで温度を表現し感じさせるオススメの精油
香りで温度を表現し、感じさせることはできるのか?
という疑問に対してですが、香りで温度を表現させることは可能と言えます。
ペパーミントの主成分でもあるメントールは冷却作用があり、香りを嗅いだ時や塗布した際の皮膚感覚でひんやり感を与えてくれます。
その他にも、レモンやユーカリの爽快感も冷たさを感じさせることができます。
具体的にはバニラやベンゾイン、ベチバーやパチュリなどが挙げられます。
そこに加え、温かさと一緒に女性らしさも感じさせたいなら、ゼラニウムなどローズ様の香りもピックアップしてみるといいでしょう。
甘くて包みこまれるような香りは、暖かさを感じさせ、スッキリした香りは、ひんやりした爽快感を感じさせます。
香りで温度を表現したいなら、上記のような精油を加えてみるのもいいかと思います。
ブレンドするにあたって、面白い素材精油の種類
アロマテラピーではあまり使用されない マニアックな精油のひとつとして挙げられるのが「ブチュー」で、この精油はなかなかにおもしろいです。
ブチューは、ミントやカンファーのように強い香りがするものの、そのままではちょっと臭いと思ってしまうほど非常に香りの強い精油。
しかしながら、ブチューの香りを薄めるとカシスのようなフルーティーさを引き出した香りにもなります。
アロマブレンドに和の香りプラスすれば、奥ゆかしさと精油の魅力を引き出す
また、日本産の精油はとてもユニークで、ユズは欧米でもメジャーですが、
ヒノキ、ヒバ、クロモジといった日本の木材から抽出された精油は香りが良いだけではなく、抗菌作用があり汎用性も高いのでユニークさがあると感じます。
これらをブレンド精油として扱うには勇気がいるかもしれませんが、オリジナルの表現をするために役立つかもしれないユニークさがあると覚えておいてください。
引用:AEAJ機関情報誌
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