閉経をはさんだ前後10年間ほどの期間を「更年期」と呼び、この期間に起こるさまざまな不快症状を「更年期障害」といいます。
個人差はあるものの、日常生活にも支障をきたす更年期障害。
自律神経を整えるアロマテラピーの力で緩和することはできないか?
今回は、更年期障害についての簡単な概要と、アロマテラピーで更年期障害を和らげるアロマ精油と使い方レシピについてご紹介します。
この記事でわかること
- 女性の更年期とは?
- 更年期を迎えると心身にどんな変化が起こるの?
- 更年期障害をアロマテラピーで緩和する方法
- 【症状別】おすすめアロマ精油と使い方レシピ
更年期と更年期障害
更年期とは
閉経の前後10年間の期間をさします。
その間に起こるホルモンバランスの乱れ、ホルモンバランスの変化によって日常生活に支障をきたす不快な症状のことを「更年期障害」と呼びます。
更年期は女性ホルモンのエストロゲンの減少が密接にかかわり、そのエストロゲンが不足してしまうことで、脳の下垂体は卵巣の機能を回復させようと卵巣刺激ホルモンを大量に分泌。
そして、卵巣刺激ホルモンの過剰分泌によって下垂体の近くにある視床下部は混乱してしまい、自律神経の働きが乱れます。
女性ホルモンのエストロゲンが減少すると…
視床下部が調整している自律神経の働きが乱れてしまった結果、のぼせ、発汗、動悸、めまいなどの不快でツライ症状を引き起こします。
女性の悩みのタネである、「月経トラブル」についての記事で女性ホルモンのかんたんな説明を書いてるので、そちらもぜひ参考にしてみてください↓
アロマテラピーは自律神経を整え、不快な更年期障害の補助療法として使える
そこに加えて、更年期では不安や抑うつ、記憶力低下などの精神神経症状も生じやすくなります。
また、更年期によるホルモンバランスの乱れによって女性でも「加齢臭」が生じてしまうことも。
更年期障害の治療として婦人科で一般的に行われているのは「ホルモン補助療法」です。
その効果は劇的で、のぼせや発汗、ほてり、動悸や息切れ、頭痛など、更年期障害の症状が目に見えて改善します。
既往症や患者さんの意志でホルモン補充療法を行えない場合は、漢方薬などほかの選択肢から治療法を決めていくこともあります。
さらには、普段わたしたちが使っているアロマ精油に女性ホルモンに似た働きをするものが多数あるため、
ホルモンを補ったり、ホルモンバランスや自律神経の働きを整える効果があることからアロマテラピーも補助療法として取り入れる価値はじゅうぶんにあります。
エエストロゲンと似た働きをする
エクオールサプリもおすすめ
更年期障害にオススメの精油と、症状別のアロマレシピと使い方
ここからは、更年期障害による不快な症状別に合わせたアロマブレンドと使い方のレシピをご紹介していきます。
更年期障害によるイライラ、不安などの精神症状に効果的なアロマレシピ
精神神経症状に効果を現すアロマ精油は、脳の興奮をおさえ鎮静作用を発揮するプチグレン、ラベンダー、クラリセージ、オレンジスイートなどがオススメです。
リラックス効果バツグン
上記の精油を併せて用いることで自律神経のバランスをとり、更年期による不眠やイライラ、不安が解消し、穏やかな精神状態を保てるようになります。
また、交感神経の過度な興奮をおさえるネロリや、a.ピネン、B・ビネン(ともにモノテルペン 炭化水素類)を含むヨーロッパアカマツは、
強壮作用があり心身をシャキッとさせるので、抑うつの改善に効果をもたらします。
リフレッシュ効果バツグン
おすすめ精油を使った簡単アロマレシピ
【更年期障害による精神症状】 | |
---|---|
症状 | 不眠、不安、 イライラが強いとき |
使い方 | 精油の塗布 |
アロマレシピ | プチグレン…1滴 ラベンダー…2滴 クラリセージ…2滴 オレンジスイート…1滴 ホホバオイル…15ml |
具体的なやり方はこちらをタップ
ビーカーにホホバオイルを入れ、各種精油を加えてよく混ぜる。
マッサージオイルを手にとり、前胸部と下腹部に塗る。
※1日3回程度
【更年期障害による精神症状】 | |
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症状 | うつ状態が出ているとき |
使い方 | 精油の塗布 |
アロマレシピ | クラリセージ…2滴 ネロリ…2滴 ヨーロッパアカマツ…1滴 ホホバオイル…10ml |
具体的なやり方はこちらをタップ
ビーカーにホホバオイルを入れ、各種精油を加えてよく混ぜる。
マッサージオイルを手にとり、前胸部と下腹部に塗る。
※1日3回程度
リラックス効果のあるアロマ精油たちを使ったレシピは、まさにアロマテラピーって感じですね。
更年期障害による自律神経の乱れ、発汗やのぼせ、動機や目眩を緩和するアロマレシピ
のぼせや発汗、動悸、めまいなどの自律神経失調症状(血管運動神経症状)の改善には、
ゼラニウム、ロックローズ、ヘリクリサム、スターアニスなどを用います。
- ゼラニウム
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副腎皮質という臓器を刺激してホルモンバランスを調整する作用があり、更年期障害全般にわたって有効な精油です。
- ロックローズ
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ロックローズに含まれるビリディフロロール(セスキテルペンアルコール類)にはエストロゲン様の作用があり、のぼせを解消させる効果があります。
- ヘリクリサム
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鎮静作用があり心を穏やかに精神疲労の緩和効果があります。
- スターアニス
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女性ホルモン様の作用のあるスターアニスはホルモンバランスを整える効果が期待できます。
これらのアロマ精油をブレンドし、一緒に用いることで、のぼせ、冷え、発汗の症状に対し、より効果的になります。
また、動悸やめまいには、自律神経のバランスを整えるイランイラン、中枢神経の興奮をおさえ鎮静作用や血圧を正常にするマンダリン。
神経の高ぶりをおさえ心身の緊張をおさえるプチグレン、 鎮静効果が高く心身をリラックスさせるクラリセージも有効です。
おすすめ精油を使った簡単アロマレシピ
【更年期障害による精神症状】 | |
---|---|
症状 | ホットフラッシュ、発汗、 冷え、のぼせがあるとき |
使い方 | 精油の塗布 |
アロマレシピ | ゼラニウム…1滴 ロックローズ…1滴 ヘリクリサム…1滴 スターアニス…2滴 ホホバオイル・・・10ml |
具体的なやり方はこちらをタップ
ビーカーにホホバオイルを入れ、各種精油を加えてよく混ぜる。
症状が気になるときに、出来上がったオイルを前胸部から頸部(首)にかけて塗る。
【更年期障害による精神症状】 | |
---|---|
症状 | 動悸、めまいがあるとき |
使い方 | 精油の塗布 |
アロマレシピ | イランイラン…1滴 マンダリン…1滴 プチグレン…1滴 クラリセージ …2滴 ホホバオイル…10ml |
具体的なやり方はこちらをタップ
ビーカーにホホバオイルを入れ、各種精油を加えてよく混ぜる。
マッサージオイルを手にとり、前胸部と腹部に塗る。
※1日3回程度
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