日常生活をしている中で、
緊張で頭が痛くなったり…
何だか分からないけど不安で眠れない…
何かにチャレンジしたいのに不安で前に進めない…
失敗を恐れる…
完璧じゃないと不安…
少なからずこんな時はあると思いますが、、
そんな時こそ、「香りの力」を借りるのです。
この記事では、不安や緊張をなくしたい時の推しアロマ、ホーリーフ(ホーウッド)の魅力とおすすめの活用法について紹介していきます。
※【ホーリーフ(ホーウッド)】と記載していますが、ホーリーフとホーウッドは同じクスノキ科の植物で、抽出部位が「ホーリーフは葉」、「ホーウッドは枝や樹皮」からの抽出とやや違いはあります。ですが、主成分が似ているため今回の記事では同様の効果があるとして書き進めていきます。
また、豆知識として記事の途中でホーリーフとホーウッドの違いにも軽くお伝えしていきます。
不安や緊張感の増大、、、そんな時こそホーリーフ(ホーウッド)をオススメ
ではまず、実際にどんなシーンでホーリーフ(ホーウッド)の精油を嗅ぐと良いのか?について。
- 何か分からないけど元気が出ない時
- ストレスが溜まってると感じる時
- 新しい物事にチャレンジしたいけど、失敗を恐れて行動に移せない時
- 忙しすぎて疲労感が抜けない時
- 作業や勉強をやりきったはずなのに完璧を求めて不安になってしまう時
- 過緊張によって頭痛がする時
- 家の鍵を閉めたか…提出した書類は間違ってなかったか?…などの心配からくる不安に襲われた時や、自分の行動に確信が持てない時
などなど…
日時生活において不安になる時はたくさんあり、いちど不安になってしまうと眼の前の物事に集中できなかったり、
不安によって神経は過緊張してストレスや疲労感が蓄積してしまい、不安な現状から抜け出すのに時間がかかってしまいます。
しかし、
そんな時にホーリーフ(ホーウッド)のアロマの香りを嗅げば、気分転換するのと同時にアロマの効果効能で不安や過度な緊張感を抑えることの手助けになるのです。
色々書きましたが、分かりやすく言うなら、「ストレスが溜まって辛い時」や「元気が出ない時」、「何か不安になってしまう時」などの時に、どんなアロマを選べばいいか分からない場合は、不安や緊張を抑えてくれる「ホーリーフ(ホーウッド)」のアロマ精油をオススメします。
ホーリーフ精油のプロフィール(産地、成分、効果効能、禁忌や注意点など)
学名 | Cinnamomum camphora ①Rosmarinus officinalis CT Linalool(ホーリーフ、ホーウッド) ②Rosmarinus officinalis CT 1,8-cineole(ラヴィンサラ) ③Rosmarinus officinalis CT Camphre(クスノキ) ※ホーリーフはケモタイプの精油でカンファー(クスノキ)、シネオー ル(ラヴィンサラ)、リナロール(ホーリーフ、ホーウッド)の3種類ありますが、今記事でのホーリーフは①のリナロールを指しています。 |
種類 | 常緑高木 |
科目 | クスノキ科 |
原産地 | 中国、台湾、日本 |
抽出部位 | 葉 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
ノート | ミドルノート |
成分 | 【主成分】 リナロール (85~95%)、 酢酸リナリル (2~5%)、 【微量成分】ゲラニオール (微量~ 0.4%)、 リモネン (微量~0.2%) |
使用上の 注意点 | NG |
メモ | 「ホーリーフ」の精油は葉部から抽出されますが、木部から抽出される精油を「ホーウッド」精油として区別しています。 |
ホーリーフは和名でホウショウと呼ばれ、漢字では『芳樟』と書かれ、芳香のある樟(クスノキ)という意味をもっています。
ホーリーフは樹皮や枝などの木部から抽出するホーウッドに比べて葉が原料である分、木を伐採する必要もなく安価で環境に優しいことから、現在ではホーリーフ精油の方が値段も安めで多く流通しています。
また、ホーリーフとホーウッド以外に、和精油として木部と葉の両方から抽出したホウショウ(芳樟)精油もあります。
- ホーリーフ → 葉から抽出
- ホーウッド → 木部から抽出
- ホウショウ(芳樟) → 木部と葉から抽出
【豆知識】「ホーリーフ」と「ホーウッド」の特徴成分や香りの違い
ホーリーフとホーウッドは抽出部位が異なるものの、共に樹木の香りにほんのりと甘い花の香りが加わった軽やかな香りで、いずれも似た香りをもっています。
微妙な香りの違いとしては、「ホーウッド」はほんのりと甘い樹木の香りがやや強く、「ホーリーフ」は鼻にスッと感じるような爽やかな香りを感じやすくあります。
香りは似ていますが、上品な甘さを求めるなら「ホーウッド」で、爽やかさを求めるなら「ホーリーフ」といった感じですね。
まぁ、どちらとも華やかで良い香りですよ。
ローズウッドの香りに似ている!? ホーリーフはローズウッドの代替としても活用できる
各精油の主な成分
- ホウショウ
-
リナロール、カンファーなど
- ホーウッド
-
リナロール、1.8-シネオール、β-カリオフィレン、カンファーなど
- ホーリーフ
-
リナロール、1.8-シネオール、リモネン、ゲラニオール、カンファーなど
ホーリーフの主成分であるリナロールは香りが良いため、1947年頃の日本では高級化粧品に使う香料として重宝され、最盛期には年間で5tもの精油が鹿児島からヨーロッパに輸出されるほど多用されていました。
それが、1972年頃になると安価に作られた合成リナロールが普及したことによって徐々に生産が減少していきました。
しかし、2000年前後からは日本でもアロマテラピーが広まり、それをきっかけに先ほどお伝えした芳樟(ホウショウ)が和精油としても製造されることになりました。
そんな中、アロマテラピーでも人気のローズウッド精油は世界でローズウッドの原料の木がワシントン条約で保護されたことによって精油の入手が難しくなってしまい、
ローズウッド精油とホーリーフ精油は成分や香りが似ていたことから、ローズウッド精油の代替としてホーリーフ精油が活用されるようになりました。
ローズウッドの香りが大好きでアロマテラピーを始めた頃は多用していましたが、一時期販売数量が減少して入手しにくくなった時に、ホーリーフに出会って感動した経験があります。その時はすぐさまレジに持っていって購入しました。
「ホーリーフ(ホーウッド)」が不安や緊張状態に効果的な理由
ここからが本題で、不安や緊張を鎮めたい時になぜホーリーフ(ホーウッド)がいいのか?
これらを少し掘り下げて分かりやすくお伝えしていきます。
ホーリーフの主成分「リナロール」が抗不安作用をもたらす
ホーリーフ(ホーウッド)の精油には抗不安作用をもつ「リナロール」という成分が約90%ほど含まれています。
2度言いますが、、、
リナロールが約90%前後も含有。
ちなみに、抗不安作用とは、不安や緊張感、イライラした感情を抑えて気持ちを安定させてくれるような働きのことです。
その抗不安作用をもっているリナロールが約90%前後も含まれているホーリーフは、まさにリナロールの塊。
そのため、マイナスな感情が働いてしまう時にはリナロールの塊のような「ホーリーフ」や「ホーウッド」の香りを嗅ぐことで、
不安による苦しさを少し和らげてくれたり、不安を鎮めて前向きに考える手助けをしてくれます。
なお、鹿児島大学大学院医歯学が2021年に発表された論文にはリナロールの薬理機序について詳しく調べられた論文があり、
下記のように不安を抑える効果が示唆されています。
リナロール香気暴露は(嗅覚系の活性化を介して) 内因性ベンゾジアゼピン様物質の放出を促し、GABA-A受容体のベンゾジアゼピン作用部位を活性化することで抗不安効果を生じることが明らかになった。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jao/52/2/52_112/_article/-char/ja/
上記の文面だけ見ると分かりづらいかもしれませんが、不安関連領域として不安の処理に関連する「扁桃体、内側前頭前皮質、带状皮質、視床下部」といったこれらの領域はGABA-Aの制御を受けているので、
そのGABA-A受容体を活性化させて不安関連領域を抑制することで抗不安効果を生み出している可能性があると言われているのです。
また、微量ながらもホーリーフにはラベンダーの主成分で鎮静作用のある「酢酸リナリル」も含まれているため、
ストレスを軽減して不安からくる過度な緊張を緩める効果も同時に持ち合わせています。
緊張を和らげ、不安を抑えてストレス軽減できるので、今のストレス過多な現代社会にうってつけの精油がホーリーフ(ホーウッドや芳樟も含む)です。
今でも、人前で発表する内容を考えたりする際や何かの大会前など、何かネガティブな事を考え過ぎそうな場面にはローズウッドやホーリーフの香りを使っています。
不安や緊張を抑えるホーリーフ精油の具体的な使い方レシピ3選
ここでご紹介する方法は、芳香浴と吸入法、そして精油の塗布。
今回お伝えする方法はとても簡単で、「不安で眠れない時」や「考え過ぎてネガティブになってしまう時」、「鬱々とした気持ちを切り替えたい時」など、
過度な緊張によって力が抜けない時や不安に襲われて自信がなくなってしまいそうな時にオススメです。
下記でのご紹介は、全てホーリーフ(ホーウッドや芳樟も含む)精油の単品でもいいのですが、ブレンドによって香りの豊かさが更に広がるため、ブレンドも一緒に紹介します。
①ホーリーフ精油を使った芳香浴
芳香浴
材料
- ホーリーフ・・・3滴
- ベルガモット・・・1滴
- イランイラン・・・1滴
- ディフューザー
(お湯、アロマポット、アロマランプ、アロマディフューザー、アロマストーンなど)
部屋全体に拡散させる5つの方法
- 超音波式などのディフューザー機器を使用の場合は、機器の説明に従って上記の各アロマを敵数垂らして香らせる。
- アロマストーンの場合は、アロマストーンに上記の各アロマを敵数垂らす。
- お湯の場合は、60〜80℃くらいまでのお湯を洗面器などに張り、そのお湯に上記の各アロマを敵数垂らして香らせる。
- アロマランプ使用の場合もディフューザー同様、機器の説明に従って上記の各アロマを敵数垂らして香らせる。
- アロマポット使用の場合は、アロマポットの表面に軽く水くみを張り、その上に上記の各アロマを敵数垂らし、キャンドルで下から炙って香らせる。
芳香浴は使用する物によって変わりますが、上記の各精油を敵数垂らすだけでOK。
芳香させてから一呼吸おくだけで気持ちがホッと軽くなるので、何か考え事をしてしまう時や1日の疲れを癒やす時に試してみてください。
②ホーリーフ精油の吸入方法
吸入法
材料
- ホーリーフ・・・1滴
- ベルガモット・・・2滴
- ハンカチ or ティッシュ
鼻からゆっくりと吸入する
用意したハンカチやティッシュに、上記記載の各アロマを敵数分だけ垂らす。
目を閉じてから精油を垂らしたティッシュやハンカチを鼻に近づけ(肌に触れないように注意)、ゆっくりと深呼吸して吸入する。
不安な感情に襲われた時や、何かの発表など緊張しそうな場面にオススメの方法で、
落ち着いて深呼吸するようにゆっくりと吸入しましょう。
吸入法は一気に吸い込むと鼻が痛くなるので、ゆっくりと吸い込むことを忘れずに。
③ホーリーフ精油の塗布
塗布
材料
- ホーリーフ・・・3滴
- オレンジ・・・1滴
- ラベンダー・・・1滴
- ホホバオイル・・・5ml
胸元に塗り込む
用意しておいたホホバオイルに上記の各アロマを敵数垂らして混ぜる。
ブレンドしたオイルを胸元に塗り込めば、作業途中でほのかに香って脳を刺激してくれます。
※ブレンドしたオイル5mlを全て使う必要はありません。余った分は別の容器に入れて保存し、必要な時に使いましょう。
最高に癒やされるので、仕事や家事育児を頑張りすぎて疲れた時にや夜など、緊張しきった時にすると不安感が軽減してストレスも落ち着いてきます。このブレンドは良質な睡眠にも期待できるので、寝る前とかもありですね。
ホーリーフ(ホーウッド)のオススメブレンドまとめ
上記レシピでの使用方法はあくまで参考程度なので、レシピ内でお伝えしたホーリーフ(ホーウッドや芳樟も含む)精油のオススメブレンドだけをまとめました。
どの使用方法にどのレシピを組み合わせるかは自由ですので、ブレンドだけを参考にして自分に合わせた使い方で使用してみてください。
ホーリーフ(ホーウッド)のオススメブレンド①
ホーリーフ・・・1滴 ベルガモット・・・2滴
ホーリーフ(ホーウッド)ブレンド②
ホーリーフ・・・3滴 ベルガモット・・・1滴 イランイラン・・・1滴
ホーリーフ(ホーウッド)ブレンド③
ホーリーフ・・・3滴 オレンジスイート・・・1滴 ラベンダー・・・1滴
上記のブレンドで使用している精油はアロマテラピー初心者でも入手している事が多い精油なので、ブレンドしやすいと思います。
シンプルながらどれも良い香りになりますので、ぜひお試しください。
今回はホーリーフ(ホーウッドや芳樟も含む)の精油で不安や過度な緊張を抑える理由と使い方やブレンド、ホーリーフのプロフィールなどについて紹介してきました。
使い方は簡単な方法をご紹介しましたが、ぜひ上記3つの方法を試して日々の日常に役立ててもらえてら幸いです。
ホーリーフ精油は香りも効果も万能なので、アロマテラピーをするなら常駐させるほど使い勝手の良い精油です。まだ持ってない人は購入して是非使ってみてください。
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