【注意】皮膚刺激が強いアロマオイル(精油)の一覧 & 安全に使用するための基礎知識

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アロマテラピーで使われる精油は、香りの力で心身を癒し健康増進もはかれる魅惑的なアイテム。

しかし、そんなアロマテラピーの奥深い世界には、使い方を誤れば思わぬトラブルを引き起こす一面も潜んでいます。

特に注意が必要なのが、

皮膚刺激が強いアロマ精油」。

今回の記事では、

皮膚刺激が強いアロマオイルや成分の代表例や、精油による皮膚刺激が炎症が起こす仕組み、安全に使うための方法について書いていますので、

アロマテラピーを安全に楽しむための基礎知識として、ぜひ今回の記事も最後まで見て参考にしてもらえたら幸いです。

この記事の内容

  • 皮膚刺激が強いアロマオイルの代表例の一覧
  • 精油成分の代表例
  • 精油による皮膚刺激が炎症が起こす簡単な仕組み
  • 刺激の強い精油を安全に使うための方法
目次

皮膚への刺激が強いアロマオイル(精油)の代表例を一覧紹介

アロマテラピーで扱う精油は植物から抽出した天然の芳香成分が凝縮されたもので、

その香りは心身をリラックスさせたり、集中力を高めたり、殺菌作用があったり…と、精油がもつ薬理作用は様々な恵みを私たちにもたらします。

KEN

しかし、アロマテラピーで使う精油は高濃度な成分ゆえに、ひとたび使い方を誤れば皮膚刺激を引き起こす可能性もあるのです。

そこで特に注意したいのが、刺激の強い成分を含んだ精油たち

基本的な精油の使用方法として肌につける場合は1%以下の精油濃度であれば安全に使える(個人の体質によっては変わる)と言われていますが、

精油を1%濃度に希釈して薄めても皮膚刺激が起きやすい精油もあるので、その代表例を一覧でご紹介していきます。

【要注意】皮膚刺激の強いアロマ精油一覧

皮膚刺激が強いとされる精油は、主に以下の通りです。

強いやや強い
クローブバット

シナモン

タイム(CTチモール,CTパラシメン)

オレガノ
ウインターグリーン
カンファ―ホワイト
セージ
レモングラス
ペパーミント
フェンネル・スイート
タラゴン
バジル
皮膚刺激の強いアロマ精油の一例

上記のような精油は、比較的皮膚刺激が強い精油なので、肌へ使用する場合は多くても、〜0.5%程度までの希釈濃度からはじめ、使用前には必ず「パッチテスト」を行うよにしましょう。

また、これら以外にも、あまり馴染みがないと思いますが、ガーリック」「オニオン」「ケード」などの精油は上記に記載した精油よりも更に要注意です。

オニオン精油は刺激強強強でアロマテラピー用ではありませんし、ガーリック精油も刺激が強強で外用ではなく内服用、(日本では非推奨)としてあります。

そして、ケード精油は高濃度の使用によって肌に炎症が起こる事があり、希釈しても0.1%以下にしないといけない上級者レベルの精油なので、これもオススメできません。

KEN

なので、上記に記載しているような刺激が強い精油の使用は要注意です。

とはいえ、

刺激が強い精油ではなくても、人によっては刺激が弱めの精油でも肌に合わず刺激を感じて赤くなったり、ヒリヒリしたりする場合があります。

特に、敏感肌の人の場合は上記以外の精油でも、少量を腕の内側につけて試す「パッチテスト」を行ってから使用すると安心安全です。

皮膚刺激を起こしやすい成分

上記に記載した一覧にて刺激の強い精油の代表例を挙げましたが、その精油に入っている何の成分が皮膚刺激を起こしやすいのか?

かんたんではありますが、下記に注意が必要な成分例をピックアップします。

KEN

刺激の強い成分が分かれば、アロマテラピーの知識も深まりますし、精油を選ぶ時の役に立ちますよね。

なお、皮膚刺激が起きやすい成分としては、主にフェノール類やアルデヒド類です。

フェノール類

フェノール類を多く含む精油
効果・効能強い抗感染力
殺菌力
使用時の注意点極々少量での使用
主な精油クローブ
オレガノ
タイム・チモール
タイム・パラシメン など

スベンゼン環グループでスパイスに含まれている事が多く、強い抗感染力(抗菌、抗ウイルス、抗真菌)や殺菌力をもっている分、皮膚への刺激もかなりのもの。

そのため、フェノール類の精油は、刺し身につけるワサビのように少量での使用が推奨されています。

フェノール類が含まれる精油の主な代表例は、「クローブ」「オレガノ」「タイム・チモール」「タイム・パラシメン」など。

芳香族アルデヒド類

芳香族アルデヒド類を多く含む精油
効果・効能身体を温める作用
抗菌力
使用時の注意点肌に対して使用する際は要注意
主な精油シナモン・カッシア
シナモン(樹皮)

フェノール類と同じベンゼン環グループの成分で、スパイスによく含まれています。

芳香族アルデヒドは身体を温める作用が高く、香りの強さや抗菌力も抜群ですが、

その分、皮膚への刺激強いので肌に対して使用する場合は要注意

芳香族アルデヒド類が含まれる精油の主な代表例は、「シナモン・カッシア」「シナモン(樹皮)」など。

テルペン系アルデヒド類

テルペン系アルデヒド類を多く含む精油
効果・効能抗炎症作用
冷却作用

昆虫避避作用
使用時の注意点強刺激のため少量での使用
主な精油レモングラス
ユーカリ・レモン
リトセア
シトロネラ など

レモンに似たハーブ調の香りがする成分で、抗炎症作用や冷却作用に加え、昆虫忌避作用のある成分です。

腫れや痛みを抑えるのに向いている精油成分ですが、刺激もやや強めであるため、こちらも注意が必要です。

テルペン系アルデヒド類が含まれる精油の主な代表例は、「レモングラス」「ユーカリ・レモン」「リトセア」「シトロネラ」など。

フェノールメチルエーテル類

フェノールメチルエーテル類を多く含む精油
効果・効能自律神経の調整
使用時の注意点肌に対しての使用は注意
主な精油バジル
タラゴン など

名前の通り、フェノールが進化したものがフェノールメチルエーテルなので、作用はかなり強く皮膚刺激もあります。

自律神経の調整が得意な面をもつものの、肌に対しての使用は注意が必要な精油です。

フェノールメチルエーテル類が含まれる精油の主な代表例は、「バジル」「タラゴン」など。


ザッと記載してきましたが、上記の成分が多く含有されている精油は肌への刺激が強い傾向があるので、

精油を購入する時や使用する時などには、特徴成分だけでも目を通すようにしましょう。

ナビ

刺激が強い分、アロマテラピーとしての効果は凄いので、使い方にさえ注意すれば最高の精油になりますね
クローブやシナモン、バジルなんかは私も愛用してます。

では、なぜ皮膚刺激が起きるのか?

こちらも簡単ではありますが、皮膚刺激が起きる仕組みについて軽く解説していきます。

KEN

アロマテラピーの基礎知識だと思って見てもらえたら幸いです。

精油による皮膚刺激が炎症が起こす仕組み

皮膚刺激や炎症が起きる仕組みの前に、

まずはアロマテラピーの基本的な知識として、

  • 皮膚の構造
  • 精油が肌へ浸透して体内に吸収される仕組み

上記について、噛み砕いて簡単にお伝えします。

精油成分は表皮のバリア機能を通過して体内に吸収される

皮膚は、表面から筋肉側に向けて「表皮→真皮→皮下組織」という順で構成されています。

そして、皮膚の表皮にはバリア機能があり、細菌やウイルス、異物など様々な物質の侵入を防いでくれる働きがあるのです。

ところが、アロマ精油の分子構造は小さいため、アロマの芳香成分は表皮のバリア機能をスルリと通り抜け

表皮の内側にある真皮や皮下組織まで浸透し、そこから血液中に取り込まれて全身を駆け巡り体内に吸収されて薬理効果を発揮します。

アロマ精油の強い刺激成分が皮膚に炎症を起こす理由

肌に塗布した精油成分は皮膚から吸収されて薬理効果を発揮しますが、先ほどお伝えしたフェノール類やアルデヒド類などの精油成分には肌に対して強い刺激作用があり、

濃度を濃くした状態で使用していると、それらが肌に触れる事で表皮のバリア機能を壊して皮膚刺激を起こしてしまうことがあります。

そして、表皮のバリア機能が失われれば、守られていたはずの皮膚から様々な成分や細菌の侵入を許してしまうことに繋がってしまうのです。

強い皮膚刺激による「一次刺激性反応」

ひとえに皮膚刺激と言えど、刺激反応が起こるには主に2パターンの種類があり、弱い刺激物質でも反復して触れてしまうことで起こる「連続刺激性反応」という刺激反応があります。

それが、いわゆるアレルギー反応(皮膚感作)のことです。

「皮膚感作」は、同じ精油を同じ場所に対して何度も繰り返し使い続け過ぎていたり、キャリアオイルなんかでもよく起こったりする人が多いです。

KEN

ちなみに、皮膚感作は刺激物質の強弱に限らず、刺激の弱い精油でも起こる可能性があります。

しかし、今記事で挙げている強刺激の精油がもたらす皮膚刺激は、アレルギーを介す皮膚感作とは違い、刺激性の強い精油や化学物質などが肌に触れることで即時的に現れる「一次刺激性反応」のこと。

一次刺激性反応によって肌は炎症する

一次刺激性反応」は、

精油であればフェノール類やアルデヒド類などの刺激の強い成分を含む精油や、その他刺激の強い化学物質や製品などが肌に触れる(暴露)されることで皮膚のバリア機能が失われて炎症反応が起こります

こうなると、角層バリア機能が損傷したり、炎症性細胞が血管から浸出することで真皮中の細胞がダメージを受けて炎症が起こり、血管の腫れや知覚神経の刺激によって痛みが出たり、細菌の侵入によってヒスタミン放出による痒みが生じてしまうことがあるのです。

なので、

使用する場合は希釈濃度に気をつけなければ即座に赤く腫れてしまったり、痒みを伴うことがあるため、何度もお伝えしてますが使用する場合は希釈濃度に注意し、パッチテストを行ってから使うようにしましょう。

肉眼で分かる皮膚刺激症状の一例

精油に限らずですが、皮膚刺激によって起こる炎症反応は下記のような状態になることが多いです。

  • 炎症:皮膚が赤く腫れたり、熱を持ったり、浮腫を伴ったりする
  • かゆみ:激しいかゆみを伴う
  • 発疹:赤い斑点やブツブツ(丘疹)が現れる
  • 火傷:ひどい場合は皮膚がただれたり、水ぶくれができたりする

刺激が強いアロマ精油を安全に使用するための方法

先にお伝えした、「オニオン」「ガーリック」「ケード」などの精油は別として(一覧のとこで理由は記載しました)、

それ以外の「グローブ」「タイム」「オレガノ」「シナモン」「ウインターグリーン」etc、、、などの刺激が比較的強いのアロマオイルを使用する場合の注意点と使い方をお伝えします。

KEN

アロマテラピーを安全に楽しむための基本的な注意点ですが、希釈濃度は他の精油よりも薄めて使う事が重要です。

キャリアオイルで希釈する濃度に注意

基本的な精油の使用方法としては、肌につける場合は1%以下の精油濃度であれば安全に使える(個人の体質によっては変わる)と言われています。

しかし、今回お伝えした精油たちは刺激の強い成分を含んだ精油であるため、

キャリアオイル10mlに対して、多くても精油1滴程度(0.5%濃度)くらいまでは希釈して使用しましょう。

下記のリンクは、精油を1%まで希釈すると肌への使用が安全にできる実験内容ですので、参考にしてみてください。

公益社団法人 日本アロマ環境協会 (AEAJ)

パッチテストを行ってから使用する

KEN

刺激の強い精油に限らずではありますが、特に今回お伝えした精油を肌へ使用するならパッチテストは超重要です。

精油を使用する前に、二の腕の内側に希釈したオイルを塗布し、24時間経過後に異常がないかを確認してから使用するようにしましょう。

目に粘膜に入らないように要注意

これも全ての精油に当てはまりますが、粘膜や目はバリア機能が弱いため、精油が入ってしまうと刺激や炎症を強く引き起こす可能性があるので、扱う時は気を付けるようにしましょう。

妊娠中・授乳中の方は使用を控える

妊娠中や産後で授乳中の方も、今回のような刺激の強い精油を扱うなら注意が必要です。

一部、出産時に使うと良い精油もありますが、それはお医者様の判断が必要不可欠です。

KEN

アロマテラピーを行う場合(精油を使う前)は全ての精油を含めて医者の判断を仰ぐようにしましょう。

妊娠中や授乳中に使ってはいけない精油は下に載せている別記事にて書いているので、そちらもぜひ参考にしてください。

子供の手の届かないところに保管する

こちらも基本的な事ですが、精油は子供にとって危険なこともあるので、手の届かないところに置くなど、保管場所には注意するようにしましょう。

危険や精油の劣化を避けた、保管場所については、別記事にて書いているので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

免疫力が低下している時の使用は要注意

体調が悪い時や、肌が敏感な時は皮膚刺激が起きやすいため、寝不足が続いていたり疲れ気味と感じる時などは希釈濃度を更に薄くするか、使用を控えるようにしましょう。

また、皮膚感作を防ぐためにも、精油を塗布する場合は1日1回〜2回程度までにして、1日に何度も何度も同じ部位に精油を塗布しないようにしましょう。

そして、精油が付着している可能性もあるため、使用後はよく手を洗いましょう。

まとめ

刺激の強いアロマ精油は、ひとたび使い方を間違えると皮膚刺激などのトラブルを引き起こす可能性があります。

しかし、正しい知識を持って安全に使用すれば、心身を癒すかけがえのないものになるので、

今回のブログ記事を参考に、アロマオイルの特性を理解して安全にアロマライフを楽しんでいきましょう。

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この記事を書いた人

関西で活動中のアロマテラピー&ヨガ&ピラティスインストラクター兼セラピスト
各種資格↓
・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター
・全米ヨガアライアンス認定資格RYT200
・FTPマットピラティスインストラクター
・JAMHA認定メディカルハーブコーディネーター
・タイ政府認定校CCAタイ古式マッサージ資格
etc…
人体解剖実習も経験済み
2023年JMC日本マッサージ選手権タイ古式部門で
4位獲得

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